【FX戦略】クロス円はなぜレンジ相場になりやすいのか?ドルストレートとの違いを解説!

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FXトレードにおいて、クロス円(EURJPY, GBPJPYなど)とドルストレート(EURUSD, GBPUSDなど)では、値動きの特性が異なります。特に、クロス円はレンジ相場になりやすく、ナンピン戦略が機能しやすいと言われています。

一方で、ドルストレートは一方的なトレンドが発生しやすく、ナンピン戦略がうまくいかないことが多いです。

なぜこのような違いがあるのか?本記事では、クロス円とドルストレートの違いと、それがナンピン戦略にどう影響するのかを詳しく解説します。

目次

クロス円とドルストレートの違いとは?

まず、クロス円とドルストレートの定義を確認しましょう。

クロス円(EURJPY, GBPJPYなど)とは?

  • 日本円(JPY)が絡む通貨ペア。
  • 例:EURJPY(ユーロ円)、GBPJPY(ポンド円)、AUDJPY(豪ドル円)など。
  • 価格はドルを介して決まる
    • 例:EURJPY = EURUSD × USDJPY

ドルストレート(EURUSD, GBPUSDなど)とは?

  • 米ドル(USD)が絡む通貨ペア。
  • 例:EURUSD(ユーロドル)、GBPUSD(ポンドドル)、AUDUSD(豪ドル米ドル)など。
  • 価格は直接市場で決まる

この違いが、トレンドの出やすさやレンジの形成に影響します。

なぜドルストレートはトレンドが出やすいのか?

理由①:米ドルは世界の基軸通貨であり、影響力が大きい

FX市場で最も取引量が多い通貨は「米ドル(USD)」。 そのため、米国の経済指標や金利政策が発表されると、ドルストレートは一方的に動くことが多い。

例えば、

  • FRB(米連邦準備制度)が利上げを発表すると、USDが買われ、EURUSDやGBPUSDは急落しやすい。
  • 米国の雇用統計が強いと、ドル買いの流れが生まれ、ドルストレート全体でトレンドが発生しやすい。

理由②:ダイレクトにドルの影響を受けるため、動きが直線的になりやすい

  • ドルストレートは「ドル vs 他の通貨」の構図なので、強いトレンドが発生しやすい。
  • 例えば、EURUSDが上昇する場合、米ドルが売られる動きがそのまま反映される。
  • その結果、一方向のトレンドになりやすく、レンジ相場になりにくい。

このため、ナンピン戦略を使うと、トレンドに逆らって含み損が膨らみやすいリスクがある。


なぜクロス円はレンジ相場になりやすいのか?

理由①:クロス円は「ドルを介して価格が決まる」

クロス円のレートは、USDを経由して決まる。 例えば、EURJPYのレートは以下のように決まります。

EURJPY=EURUSD×USDJPY

この計算式からわかるように、クロス円はEURUSD(ユーロドル)とUSDJPY(ドル円)の影響を同時に受ける。

そのため、

  • EURUSDが上昇しても、USDJPYが下落すると、EURJPYはそこまで上がらない。
  • USDの影響が打ち消されることがあるため、トレンドが継続しにくく、レンジ相場になりやすい。

理由②:日本円は安定した通貨であり、過激な動きが少ない

  • 日本は長年「低金利政策」を続けており、金利変動が少ない。
  • そのため、ドル円(USDJPY)が極端に動きにくく、クロス円全体のボラティリティが抑えられる。
  • 結果として、レンジ相場が形成されやすい。

理由③:東京市場の影響で、レンジ相場になりやすい

  • 東京市場(9:00~16:00)は、日本の機関投資家の取引が多く、大きなトレンドが出にくい。
  • そのため、東京時間はレンジ相場になりやすく、短期的な逆張り(ナンピン)が有効。

クロス円がナンピン戦略と相性が良い理由

理由①:レンジ相場ではナンピンが機能しやすい

  • 一方向のトレンドが出にくいクロス円は、一定の範囲で上下しやすい。
  • そのため、ナンピン戦略を使ってポジションを分散すれば、平均取得価格を調整しながら利益を狙いやすい。

理由②:東京時間の動きと逆の動きがロンドン・NY時間に出ることが多い

  • 東京時間で一方向に動いた後、ロンドン市場・ニューヨーク市場で逆方向に動くことがよくある。
  • この特性を利用して、ナンピンを仕掛ける戦略が有効。

理由③:ボラティリティがあるため、ナンピン後の戻りが期待できる

  • ポンド円(GBPJPY)などはボラティリティが高く、大きく動いた後に戻る傾向がある。
  • そのため、ナンピンでエントリーしたポジションが救われやすい。

まとめ

ドルストレート(EURUSD, GBPUSD)は、ドルの影響をダイレクトに受けるため、一方的なトレンドが発生しやすい。クロス円(EURJPY, GBPJPY)は、ドルの影響を間接的に受けるため、トレンドが継続しにくく、レンジ相場になりやすい。レンジ相場ではナンピン戦略が有効であり、クロス円はナンピンに向いている。東京時間での値動きと逆方向に動くことが多いため、それを狙ったトレード戦略が有効。

結論:ナンピン戦略を使うなら、ドルストレートよりクロス円の方が向いている!

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