トレードで勝つためには、「相場のクセを見抜くこと」が大事だと言われる。
しかし、相場のクセとは結局のところ「相場に参加している人間のクセ」のこと。
つまり、トレーダーたちの行動パターンを知ることが、本質的に相場を読む力につながる。
例えば、朝起きたら「スマホを見てニュースをチェックする」「まずコーヒーを飲む」みたいな習慣があるように、トレーダーにも無意識に繰り返している行動パターンがある。
そのパターンを見抜けば、トレードを優位に進めることができる。
目次
相場参加者のクセ(心理)を見抜くポイント
① 市場オープン直後の動き(朝イチの習慣)
各市場のオープン時は、参加者が増えるため価格が動きやすい。
ただし、「本物のトレンド」か「ダマシ」かを見極めることが重要。
- 東京市場(9:00~)
- 日本の個人投資家(特にFXトレーダー)が参戦し、最初の動きが出る。
- 昨日のNY市場の流れを見て「とりあえずエントリー」する人が多い。
- その結果、最初のトレンドがダマシの動きになることが多い。
- 9:55(日銀の仲値)前後に大口の仕掛けが入ることがある。
- ロンドン市場(16:00~)
- 欧州勢が参戦し、東京時間の流れをリセットすることが多い。
- ロンドン時間の初動(16:00~17:00)はフェイクが多い。
- 本格的な動きは17:30~18:00あたりから出やすい。
- NY市場(22:30~)
- アメリカ勢が本格的に参戦し、トレンドが決まりやすい。
- 23:00くらいから動きが加速する傾向がある。
② 重要な経済指標やニュースのクセ
- 雇用統計・FOMC発表前後は、事前にポジション整理が行われる → 発表直後に逆方向に動く「ダマシ」が多い。
- インフレ率や金利の発表は、トレーダーの予測とズレると大きなトレンドにつながる。
③ 個人投資家 vs 大口(機関投資家)のクセ
- 個人投資家はブレイクアウト(高値・安値更新)でエントリーしがち。
- しかし、大口はそれを狙って逆方向に動かし、損切りを巻き込む(ストップ狩り)。
- 大口(機関投資家)は、個人が買いたがるポイントで売り、売りたがるポイントで買う。
④ 曜日ごとのクセ
- 月曜日はレンジになりやすい。(大口が週の方向性を探るため)
- 水曜日・木曜日はトレンドが出やすい。(重要指標が多く、本気のポジションが入る)
- 金曜日は週末決済が入りやすい。(特にNY市場で大きな動きが出やすい)
⑤ 時間帯ごとのクセ
- 朝イチ(東京時間開始直後)は、個人投資家の飛びつきエントリーが多く、それを狩る動きが発生しやすい。
- ロンドン勢が入ってくる16:00前後はフェイクが多い。
- NY市場が本格稼働する22:30以降は一気にボラティリティが増す。
このクセをどう活かすか?
- トレード前に「今、どの市場の参加者が何を考えてるか?」を意識する。
- 個人投資家がエントリーしやすいポイント=狩られやすいポイントと考える。
- 特定の時間帯や曜日での「クセ」を統計的に分析し、パターンを作る。
例えば、
✅ ロンドン市場のオープン直後はフェイクが多いから、16:30くらいまでは飛びつかない。
✅ NY時間の22:30~23:00で本命の流れができやすいから、それを狙う。
こういう”クセ”を利用したトレード戦略を作れば、勝率を上げることができる。
まとめ
相場のクセを見抜くには、チャートの形だけを見ていてもダメで、「相場に参加している人間の行動パターン」を読むことが大事。
市場のオープン時間、個人投資家と大口の動き、曜日や時間帯ごとのクセを理解することで、トレードの優位性を高めることができる。
「相場を読む力=人間の心理を読む力」
この視点を持って、日々のトレードに活かしていこう。